よしなしごと、誰とも目を合わせないのに、
周囲に丁度届くくらいの声量を保ちながら、
何事か、ぼやかして、
話題を投げて、着地させないで、
とにかく、呟き続ける。
私は此処に居ります、と。
僕に聞き取れたのはそれだけ。
きっと伝えたい事すら、何なのか分からないでいる。
電車の中にいたおじさん。
胡座をかいていたおじさん。
泣く男、の、最後の1ページが思い出される。
どれ程多くの魂が、救いを求めずにいられないでいるだろう。
存在を歪めずにいる事は、並大抵ではないと思う。
けれど存在を歪めてしまったら、その先その魂は、一体誰のものと言えるのだろう。
恐怖の先行する脳は、考える事を圧迫する。
希望の先行する脳は、考える事を強制する。
心臓をかっ捌いて、その血が鮮やかに真っ赤であれば、どんなにか安心できるか知れないのに、
大抵いつも、真っ黒な思考と隣り合いに、この身に流れる血が赤か黒かさえ、確かめる術を持たない。
ダミアヌス、何事か訴え続ける中年、ネットに何事か綴る私やあなた。
15日、新宿LOFTにてライブです。
azrq、四ツ目
0 件のコメント:
コメントを投稿