2011年4月9日土曜日

太陽はヒトに気がつかない、月は私に気がつかない、あなたは私を知らない。

ダミアヌス、何て君は巷にあふれかえっている事か。

よしなしごと、誰とも目を合わせないのに、
周囲に丁度届くくらいの声量を保ちながら、
何事か、ぼやかして、
話題を投げて、着地させないで、
とにかく、呟き続ける。

私は此処に居ります、と。

僕に聞き取れたのはそれだけ。
きっと伝えたい事すら、何なのか分からないでいる。

電車の中にいたおじさん。
胡座をかいていたおじさん。

泣く男、の、最後の1ページが思い出される。
どれ程多くの魂が、救いを求めずにいられないでいるだろう。

存在を歪めずにいる事は、並大抵ではないと思う。

けれど存在を歪めてしまったら、その先その魂は、一体誰のものと言えるのだろう。

恐怖の先行する脳は、考える事を圧迫する。

希望の先行する脳は、考える事を強制する。

心臓をかっ捌いて、その血が鮮やかに真っ赤であれば、どんなにか安心できるか知れないのに、
大抵いつも、真っ黒な思考と隣り合いに、この身に流れる血が赤か黒かさえ、確かめる術を持たない。

ダミアヌス、何事か訴え続ける中年、ネットに何事か綴る私やあなた。


15日、新宿LOFTにてライブです。

azrq、四ツ目

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