本屋で流れるバッハのピアノ曲に
いたたまれなくなって、そわそわした。
一粒一粒の音がいやに立って、刺さる。
いや、不愉快な演奏という意味じゃなくて。
よすぎて、ひとつひとつをスルーできないのだ。
本を選ぶということに……別のことに頭を使いながら
聴ける音楽じゃなかったということか。
引き裂かれる感じ。
私は音楽を流し聴きするのが苦手であり
頭の中で音を「拾って」しまうのはいつものことなので、
通常このくらいの場面で困ることはないのだが。
自分の調子のせいなのか
演奏者のせいなのかわからないけど
今日はやけに音にぐいぐい入ってこられる感じがして
少し恐ろしくなった。
その興奮が
まだ残っている。
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