2010年9月15日水曜日

円環













衝突、乱調、回転、融合、








動脈と、静脈を、ぐるぐる。回ると身体が動く。全ての始まり。




お金も、ぐるぐる。セックスもぐるぐる。武術は、2つの領域がぐるぐるして奏でる音楽。




知識は、言葉をぐるぐるさせて生まれた生命(本より人、人より自然の方がいい気がする)


ぐるぐるしなくなったら、みんな死んでいる。だから、身体中を血がかけめぐるように、外の世界と自分が、区別なくぐるぐるしだしたら、どこにも重心が無くなって、何でもできる。 


自然との私の間に、100も1000も円環ができて、その全てがぐるぐるしてぼくの重心を動かしたら、だれもぼくの動きを読めないし、しかも一番自然な動きかもしれない、




バンドの中を音がぐるぐる、客とステージを、熱がぐるぐる、ぼくの中を、血がぐるぐる これね。この3つの回転エネルギーで、痙攣、くる。 




食欲は、私と自然の循環、性欲は、私とあなたの循環、睡眠は、私と無意識の循環。貨幣は、人間が自然を模造した循環システム。




循環を引き起こすものはなんだろう。貨幣の根源的な意味に気づいた野性の思想家も、それには応えなかった。ただ誰かが、そこに贈り物を置いたのだと言うだけ。
















目の前の食にだけ、集中して、食べるという経験を、ここのところずっと続けている。


同僚に困った顔をされながらも、2人で来た定食屋で、ただ黙々黙々と、箸を口に運び続ける。


毎日わずかながら舌が研ぎ澄まされていくのを感じている。


それがそこにあると感じるだけで、唾液が溢れ、口が熱くなり、全神経が興奮して、欲望し始める。


アナーキー吉田は、昔日記で、食べることを指し「あれほどまでに熱烈に他者を欲することなんてあるだろうか」と呟いていた。全く同感だ。




26年間生きていて、今頃ようやく米がどんな味だったのかを知る。恥ずかしい。




人はよく、神が与えられた食べ物へ、感謝するということを言うが、ぼくのはそれとは少し違う。もちろん美食の類とは180度違う。




ぼくにとって食事は、宗教というより、むしろきわめてエロティックな経験だ。




ただし相手(食べられるもの)に敬意を示すという面においては似ている。




飽食が我々からこの鋭利な味覚を奪ったのだとしたら、人間は本当に大事なものを失ったのだという気がする。


きっと、集中して食べることができない人は、愛撫するのも下手な気がする。口だけで食べる人は、ペニスだけでセックスする気がする。そうじゃないだろうということを、言いたい。




米は甘い。いや、全ての食べ物は、実は甘い。




嘘だと思ったら、試したらいい。すると、すぐに味付けが強烈過ぎることに気づくだろう。量も多すぎて、わけがわからなくなることも思いはじめるに違いない。






茶碗八分目の飯に、同じくらいの味噌汁、ししゃも2匹、前菜あれば、実は十分なのだ。(というより、少なくともぼくには、修行が足りないらしく、それ以上はわけがわからない)




全神経を集中すれば、その全てを身体が生かしきるから、それで十分。




食べられるものが、心から欲されたとき、口から脊椎を通って臍の少し下を抜けるように、エネルギーが美しい円弧を描いていく。




その円弧はどこへ向かうのか。海をめぐって、風を舞い、やがてまた口に戻るに違いない。円環になっている。




全てはどれだけ美しい円環を描けるかにかかっている。




エネルギーの行き先が、身体を通り、地球をめぐって、再びどうやって口に入ってくるのかさえはっきりしていれば、環境問題なんか全て解決するんじゃないのか。
















呼吸も同じくらい大事だ。空気もまた、甘い。


嘘だと思うなら、試しているがいい。


ただ、吸って吐くことだけに30分程度集中したら、すぐにわかる。


鼻と肺と地球の循環を、試してみるがいい。










円の道筋が決まっていても、美しく回転しなければだめだ。ガタガタした円じゃ、早く回らない。


毎日同じ時間に起き、食べ、練り、寝ることを繰り返すと、あるときターボがかかる。スムーズで美しい円が描けたのだ。ライブで神懸かるには、これ以外方法は、ない。(これは経験論)




そもそもの音楽が円環だ。楽譜は数直線だから、迷うが、ぼくには円環に見える。ぐるぐる回って、少しずつ変化してゆく。回転はやがて激流となり、遠心力が引力すれすれで暴走する。モグワイみたいだ。




バランスが崩れてて、引力が負けたら、どこか果てまで飛んでいってしまう。そんなとき、ロックミュージシャンは死んじゃうのかな。










電子が陽子をぐるぐる。


地球が太陽をぐるぐる。


































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